Excel地獄から解放され、経営判断のスピードが10倍に。
データドリブン経営への転換で、売上20%増を実現。

背景

建材・資材の卸売業を営む株式会社タカハシ商事様。年商30億円、従業員80名の中堅企業です。長年の実績と信頼で、地域の建設会社から厚い信頼を得ていました。しかし、社内のデータ管理は旧態依然としたままでした。販売管理システム、在庫管理システム、顧客管理はそれぞれ独立しており、データを統合するには、担当者が手作業でExcelにコピペする必要がありました。

顕在化した問題

毎月月初、経理担当の田中さん（仮名）は、5日間かけて月次レポートを作成していました。各システムからデータをエクスポートし、Excelで集計・加工・グラフ化。しかし、データの不整合やミスが頻発し、何度もやり直す日々。「先月の売上はどうだった？」という社長の質問に、即座に答えることができませんでした。

代表の危機感

「データに基づいた経営判断をしたいのに、データが見えない」代表は強い危機感を抱いていました。競合他社は価格競争力を高め、攻勢を強めています。自社の強みは何か、どの顧客が利益に貢献しているか、どの商品が売れ筋なのか。それすら、すぐには分からない状態でした。「このままでは、時代に取り残される」その危機感が、改革への決断に繋がりました。

データ基盤構築の3ステップ

我々は「業務改革DX」の枠組みで、単なるツール導入ではなく、データ活用を前提とした業務プロセスの再設計を提案しました。

Step 1: データの棚卸しと整理

まず、社内に散在するデータを全て洗い出しました。販売管理システム、在庫管理システム、Excelファイル、紙の伝票...。それぞれのデータ構造、更新頻度、データの意味を明確化。そして、「経営判断に本当に必要なデータは何か」を経営陣と議論しました。

結果、「売上」「粗利」「在庫回転率」「顧客別売上推移」「商品別売上ランキング」の5つの指標を、リアルタイムで見える化することを目標に設定しました。

Step 2: データ統合基盤の構築

各システムのデータを自動で収集し、一つのデータベースに統合する仕組みを構築しました。ETL（Extract, Transform, Load）ツールを活用し、毎晩自動でデータが更新される仕組みに。これまで手作業で5日かかっていた作業が、完全自動化されました。

Step 3: BIダッシュボードの構築と定着支援

統合されたデータを、Tableau（BIツール）でダッシュボード化。社長、営業部長、経理部長が、それぞれ必要な情報をリアルタイムで確認できるようにしました。さらに、ダッシュボードの見方をレクチャーし、「データを見て、何をアクションするか」を議論する週次ミーティングを定着させました。